FC2ブログ

エクセルで楽々校務

現場で即使えるファイルや小技を紹介します。あと、日々の実践で感じてきた疑問点も書いてみたいと思います。
      小学校教育ランキング

ストライド と 歩幅 は、違う

2学期が始まると、陸上記録会の練習が始まります。(私んとこだけかな)
面白い学習カードがあるので紹介しようと思ってるんですが、少し気になったことがあるので、書きますね。

▲走速度=ストライド×ピッチ

よく目にする関係式ですが、私はこれは間違っていると思います。

少しバイオメカニクスを勉強していたことがあるので、気にはなっていました。
本当は、

●走速度=歩幅×ピッチ

だと思っています。

ネットの記事とか見ていると、ストライド(歩幅)と表記されているのをよく見かけますが、厳密に言うとこの2者は違います。


私が学生の時に学んだ先生は、本物の実力がある方でした。ただし、当時の学閥みたいなものがあってか、
引用・参考文献にはあまり載ることはなかった感じがしていた先生でした。

今でも忘れられないのは、その先生が、

「ええか、ストライドと歩幅は違うねんぞ。ストライドは同じ脚の動き、歩幅は普通に言う1歩や。
ほんで、平均ピッチは何歩で走ってるかを見てタイムで割って出してるやろ。
だから、ほんまは、スピード=歩幅×ピッチ なんや。
歩幅のことをストライドって言うてる奴は偽物や。
論文のグラフの縦軸みたら、そいつの実力が分かる。"STEP LENGTH"って書いてるやつが本物や。
STRIDE LENGTH って書いてたら、そこで終わり。偽物や。」

目からうろこでした。

・ストライド(STRIDE)とは、同側脚の足が接地~離地~再接地まで、同側脚が1回転する"動き"

・歩幅(STEP LENGTH)とは、片側の足が接地してから、他側の足が接地するまでの"1歩の長さ"

だと学びました。

つまり、
>>>>>ストライドとは、本来は、"歩幅2歩分"の"動き"である。<<<<<
ということです。


言われてみれば、歩数のことは、英語で 「STEP FREQUENCY」だから、STEPって名前のもん同士を掛けないと間違いだよなあ。」、「実際問題、ストライドなんか数えれんよなあ。」、「普通、足跡を1歩、2歩・・・って数えて長さ測るよなあ。」
ってその時思ったのを今でも覚えています。

バイオメカニクスと言われている学問は、その昔は「キネシオロジー」と言われていました。
16mmカメラを使ってフィルムに動作を撮って分析に使ったり、筋電図をとり、筋の作用機序から分析したり、
他にもいろいろな方法で分析されていました。
その時に、”側方”からカメラで撮ったり、筋電図も片側の筋に皮膚表面誘導法でパッドをつけたりして分析していました。
そうすると、片側の動きがメインになります。

だから、陸上競技では、片側の脚の動き、すなわち「ストライド」という本来は脚の”動き”を表すべき言葉が、
”長さ”を直接表現している”歩幅”としてひとり歩きし、
歩幅(ストライド)とごっちゃになったのではないかと思うのです。

また、マラソンでは、ピッチを上げる「ピッチ走法」、歩幅を伸ばした「ストライド走法」という使われ方をしているのも
一因かもしれません。

1歩の ”長さ” を表現する時は、「歩幅(STEP LENGTH)」が正解だと勝手に思っています。

ちょっと気になって、ネットで検索してみると、
慶応大学の講義資料「第11回走のバイオメカニクス」
慶應義塾大学の講義資料ですね。
大阪体育大学の金子先生、東京大学の宮下先生、その当時の権威の方が執筆・監修された資料ですが、
ちゃんと書かれています。

↓資料引用
11.2.1 ピッチとストライド
走運動の状態をあらわす際に、コーチングの現場では
ストライド長 (SL: stride length) とピッチ (SF: stride frequency, SR : stride rate) という言葉が用いられることがある。
ストライド長は 2 歩分、すなわち 1 周期をあらわすことあり、
1 歩分は、ステップ長 (SL : step length) と呼ぶので注意が必要である。
SL × SF/60 = V elocity(m/s) という関係があるために、ピッチとストライド長との積は、走速度となる。
したがって、同じ走速度を得るために異なるピッチとストライド長の組み合わせがある。

さすがですね。柔らかく、ちくりと書かれています。

ちょっと気になったのは、SLが2種類登場することかな。最後の説明からすると、ストライド・レングスだな。
SFを60で割ってるから、この当時のSFは1分間あたりの歩数だったのかあ。
この数式、ちょっとおかしいような気が・・・とかでした。

※ピッチについては、このページを読んで、謎が解けました。
福男スプリンターさんのページ
普通、ピッチとは、本来は音楽で用いられる単位なので、1分間に何拍かの数字になる、ということですね。


この資料の”SF”はストライドの周期とされていますが、現在出回っている資料の歩数は、
一流選手で、100mを47歩で走っているとかのデータです。
1歩の平均歩幅は、100m÷47=約212cmになります。
対して、平均ピッチは、47歩÷9.98秒=約4.71回/秒
で、人間が走るピッチは4~5回/秒程度なので、計算は合います。

やはり、1歩の長さのことをストライド(歩幅)と表記しています。

英語で表記した方がかっこいいからかなあ・・・。

私は、子どもに指導するときは、ストライドという言葉は一切使いません。歩幅と言って指導しています。

しょうもないことかもしれませんが、
懐かしい思い出も蘇ってきたので書いてみました。


では、また。




関連記事
スポンサーサイト







コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する